2014年9月27日土曜日

376 天罰が来る 9/27

エレイソン・コメンツ 第376回 (2014年9月27日)

     コンスタン・ルイ・マリー・ペル神父(1876-1966年)( “Constant Louis Marie PEL (1876-1966) ” )は神が今日の世界をどう正そうとされるかについて神から知識を与えられた人々の間で広く知られた人物ではありませんが(こんすたん・るい・まりー・ぺるしんぷは かみが こんにちの せかいを どう ただそうと されるか について かみ から ちしきを あたえられた ひとびとの あいだで ひろく しられた じんぶつ では ありません が)( "Father Constant Louis Marie PEL (1876-1966) is not a name well-known among the souls gifted by God with a knowledge of how God is going to set today's world straight, …" ),彼を良く知る人々にとっては,彼は神にとても近い存在の神父でした(かれを よく しる ひとびとに とっては,かれは かみに とても ちかい そんざいの しんぷ でした)( "… but for those who knew him he was a priest very close to God. " ).神学博士で神学校教授を務めた彼は女子修道会,男子神学校をそれぞれ一校ずつ創設しました(しんがく はかせで しんがっこう きょうじゅを つとめた かれは じょし しゅうどうかい,だんし しんがっこうを それぞれ いっこう ずつ そうせつ しました)( "Doctor in theology, seminary professor, founder of a convent for women and of a seminary for men, …" ).イエズスの聖心( "The Sacred Heart of Jesus" ),マリアの汚れなき御心( "the Immaculate Heart of Mary" )に深く献身した彼はピオ神父( “Padre Pio” )の個人的に親しい友人でした(いえずすの みこころ,まりあの けがれなき みこころに ふかく けんしんした かれは ぴおしんぷの こじんてきに したしい ゆうじん でした)( "… with a great devotion to the Sacred Heart of Jesus and to the Immaculate Heart of Mary, he was a personal friend of Padre Pio" ).ピオ神父はかつてサン・ジョヴァンニ・ロトンド( “San Giovanni Rotondo” )を訪れたフランス人巡礼者の一団を前に「フランスには(ペル神父のように)偉大な聖人がいるのに,なぜあなた方はわざわざ私に会いにくるのですか?」と尋(たず)ねたそうです(ぴおしんぷ は かつて さん じょゔぁんに ろとんど を おとずれた ふらんす じん じゅんれいしゃ の いちだん を まえに「ふらんす には〈ぺるしんぷの ように〉いだいな せいじんが いるのに,なぜ あなたがたは わざわざ わたくし に あいに くる のですか?」とたずねた そうです)( "… who said of him to some French pilgrims in San Giovanni Rotondo, “Why do you come to see me when you have so great a Saint in France ?” " ).

     ペル神父は生前よく,教会内で聖櫃に額を寄せ立ったまま,幾晩も続けて夢中で神との対話に浸っておられました(ぺるしんぷは せいぜん よく,きょうかい ないで せいひつに ひたいを よせ たったまま,いくばんも つづけて むちゅうで かみとの たいわに ひたって おられました)( "Fr Pel would spend nights on his feet in church with his forehead leaning against the Tabernacle, conversing with God in a permanent ecstasy." ).彼は第二バチカン公会議直後に交通事故で亡くなりました(かれ は だいにばちかん こういかいぎ ちょくごに こうつうじこで なくなりました)( "He died in a car accident just after Vatican II, …" ).だが,神父の霊的な(=宗教・信仰上の)息子たち(訳注後記 2-1 「霊的な息子」について)( "spiritual sons" )の一人である一神学生が,特にフランスを襲うであろう天罰について神父が1945年以降に語り始めた予言(預言)を書き遺しています(しんぷの れいてきな〈=しゅうきょう・しんこう じょうの〉むすこたちの ひとりである いち しんがくせいが,とくに ふらんすを おそう であろう てんばつに ついて しんぷが せんきゅうひゃく よんじゅうごねん いこうに かたりはじめた よげんを かきのこして います))( "… but not before a seminarian, one of his spiritual sons, had been able to note down a prophecy of his, dating from 1945, concerning the chastisement which will strike France in particular." ).以下にその一部を引用と要約でご紹介します(いかに その いちぶを いんようと ようやくで ごしょうかい します):-- ( "Here it is, quoted or abbreviated:-- " )(訳注後記 2-2 「天罰」について)

     ペル神父は次のように言われました.「私の息子よ,世界中の諸々の罪が時の経過とともに恐ろしい程増え続けており(ぺるしんぷは つぎのように いわれました.「わたくしの むすこよ,せかいじゅうの もろもろの つみが ときの けいかと ともに おそろしい ほど ふえつづけて おり」)( " “My son,” said Fr Pel, “know that with the sins of the world increasing in horror as this age wears on, …" ),やがて神の大きな罰が下されることになるだろうが(やがて かみの おおきな ばつが くだされる ことに なる だろうが)( "… great punishments from God will come down on the world …" ),世界中でこの神の怒りを免れる大陸はどこにもないことを知りなさい(せかいじゅうで この かみの いかりを まぬがれる たいりくは どこにも ないことを しりなさい)( "… and no continent will be spared by the Wrath of God." ).背教の罪を犯し,聖職を否定したフランスはとりわけ厳しい罰を受けるでしょう(はいきょうの つみを おかし,せいしょくを ひてい した ふらんすは とりわけ きびしい ばつを うけるでしょう)( "France being guilty of apostasy and denying its vocation will be severely chastised." ).南東部のボルドー "Bordeaux" と北東部のリーユ "Lille" を結ぶ線の東側では特に(なんとうぶの ぼるどーと ほくとうぶの りーゆを むすぶ せんの ひがしがわ では とくに)( "East of a line stretching from Bordeaux in the south-west to Lille in the north-east, …" ),東部から侵入する人々や地球全土に火の雨のように落下する大隕石群によって,あらゆる物が荒らされ,燃やし尽くされるでしょう(とうぶ から しんにゅう するひとびと や ちきゅう ぜんどに ひのあめの ように らっか する だい いんせき ぐん に よって,あらゆる ものが あらされ,もやし つくされる でしょう)( "… everything will be laid waste and set on fire by peoples invading from the east, and also by great flaming meteorites falling in a rain of fire upon all the earth and upon these regions especially." ).革命,戦争,疫病蔓延,化学毒ガス,大地震,フランス中の死火山復活であらゆる物が破壊されるでしょう(かくめい,せんそう,えきびょう まんえん,かがく どく がす,だい じしん,ふらんす じゅうの しかざん ふっかつで あらゆる ものが はかい される でしょう)( "Revolution, war, epidemics, plagues, chemical poison gases, violent earthquakes and the re-awakening of France's extinct volcanoes will destroy everything...” " ).」

     「ボルドーとリーユを結ぶ線より西側のフランスでは影響は東側ほど大きくないでしょう…(ぼるどーと りーゆを むすぶ せん より にしがわの ふらんす では えいきょうは ひがし がわ ほど おおきく ない でしょう…)( " “France to the west of that line will be less affected..." )…それはバンデー "Vendée" とブリタニー "Brittany" に信仰が根差しているからです…(…それはばんでーと ぶりたにーに しんこうが ねざしている から です…)( "… because of the faith rooted in the Vendée and in Brittany ..." ) …だが,世界的な大変動を逃れ,そこに避難しようとする神の最悪の敵たちは,どこへ隠れようとしても見つけ出され,悪魔どもによって処刑されるでしょう(だが,せかいてきな だいへんどうを のがれ,そこに ひなんしようと する かみの さいあくの てきたちは,どこへ かくれようと しても みつけだされ,あくまどもに よって しょけいされる でしょう)( "… but any of God's worst enemies seeking refuge there from the worldwide cataclysm will be found out, wherever they hide, and put to death by devils, …" ).何故なら,主の御怒り( “the Wrath of the Lord” )は正当かつ神聖なるものだからです(なぜ なら,しゅの おん いかりは せいとう かつ しんせい なる もの だから です)( "… because the Wrath of the Lord is just and holy." ).戦争の引き起こす厚い暗闇(せんそうの ひきおこす あつい くらやみ)( "Thick darkness caused by the war …" ),三日三晩落下し続ける隕石の破片による大火は太陽光を遮り(みっか みばん らっか しつづける いんせきの はへん による たいかは たいようこうを さえぎり)( "… gigantic fires and fragments of burning stars falling for three days and nights will cause the sun to disappear, …" ),聖燭節(せいそくせつ)( “Candlemas” )に灯される蝋燭の灯りだけが神を信じる者たちの手に光を与えるでしょう(に ともされる ろうそくの あかり だけが かみを しんじる ものたちの てに ひかりを あたえる でしょう)( "… and only candles blessed on Candlemas (February 2) will give light in the hands of believers, …" )(訳注後記 4-1 「聖燭節」について).だが,神を信じない者たちは心の中(=自分の霊魂 "souls" )に闇を抱いているため,この奇跡的な灯りを見ることはないでしょう(だが,かみを しんじない もの たちは こころの なか〈=じぶんのれいこん〉に やみを いだいて いるため,この きせき てきな あかりを みる ことは ないでしょう)( "… but the godless will not see this miraculous light because they have darkness in their souls.” " ).」

     「私の息子よ,このようにして人類の3分の2は滅ぼされ(わたくしの むすこよ,このようにして じんるいの さんぶんのに は ほろぼされ)( " “In this way, my son, three quarters of mankind will be destroyed, …" ),フランス国内の一部の土地では,生き延びた者は60マイルも移動しないとほかの生存者に会えないほどになるでしょう(ふらんす こくないの いちぶの とち では,いきのびた ものは ろくじゅう まいるも いどう しないと ほかの せいぞんしゃに あえない ほどに なるでしょう)( "… and in certain parts of France survivors will have to go 60 miles to find another live human being..." ).いくつかの国家は世界地図から消えてしまうでしょう(いくつかの こっかは せかいちず から きえてしまう でしょう)( "… Several nations will disappear off the face of the map ... " ).このようにして浄化されたフランスは『教会の長女』( “Eldest Daughter of the Church” )として復活するでしょう(このように して じょうか された ふらんすは『きょうかいのちょうじょ』として ふっかつする でしょう)( "A France thus purified will become the renewed “Eldest Daughter of the Church”, …" ).何故なら,この『(地上の)諸々の国家に下される最後の審判』( “Judgment upon the Nations” )の過程であらゆるカインたちやユダたちはいなくなってしまっているはずだからです.」(なぜなら,この『(ちじょうの)もろもろの こっかに くだされる さいごの しんぱん』の かていで あらゆる かいんたちや ゆだたちは いなくなって  しまうはず だからです.)( "… because all the Cains and Judases will have disappeared in this 'Judgment upon the Nations'”." )『(地上の)諸国家に下される最後の審判』で時代が終わるわけではないでしょう(『ちじょうの しょこっかに くだされる さいごの しんぱん』で じだいが おわる わけでは ないでしょう)( "This Judgment is not yet the end of times, …" ).だが,国々が犯した諸々の罪に対する罰は極めて重いため(だが,くにぐにが おかした もろもろの つみに たいする ばつは きわめて おもいため)( "… but so great is the punishment due to the sins of the nations …" ),私たちの主イエズス・キリストはペル神父に対し,世界が終焉を迎えるころの荒廃はさほどひどくないだろうと告げられました(わたくしたちの しゅ いえずす・きりすとは ぺる しんぷに たいし,せかいが しゅうえんを むかえる ころの こうはいは さほど ひどくは ないだろうと つげられました)( "… that Our Lord told Fr Pel that the desolation at world's end will be lesser. " ).(訳注後記 5-1『(地上の)諸国家に下される最後の審判』について) (訳注後記 5-2「あらゆるカインたちやユダたち」について)

     親愛なる読者の皆さん.私たちはここでどのような結論を出したらよろしいでしょうか?(しんあいなる どくしゃの みなさん.わたくしたちは ここで どのような けつろんを だしたら よろしい でしょうか?)( "Dear readers, what do we conclude ? " )一人一人が神から与えられたカトリック教の秘蹟の助けを借りて,罪を犯したままの状態でなく神の恩寵の下で生きるよう精一杯努力しましょう(ひとり ひとりが かみ から あたえられた かとりっくきょうの ひせきの たすけを かりて,つみを おかした ままの じょうたい でなく かみの おんちょうの もとで いきるよう せいいっぱい どりょく しましょう)( "Let each of us strive with might and main, and with the help of the Catholic sacraments given to us by God for that purpose, to live in God's grace and not in the state of sin, …" ).そして,現在と神の正義が下される時との間に神が私たちに与えて下さった時間を最大限活用して(そして,げんざいと かみの せいぎが くだされる とき との あいだに かみが わたくしたちに あたえて くださった じかんを さいだいげん かつようして)( "… let us make full use of the time he gives us between now and the Hour of his Justice …" ),出来る限り多くの罪びとが悔い改め天罰 "Chastisement" が近づいた時その霊魂が永遠に救われるよう祈願しましょう(できるかぎり おおくの つみびとが くいあらため てんばつが ちかづいた とき その れいこんが えいえんに すくわれる よう きがん しましょう)( "… to pray for the largest possible number of sinners to repent and save their souls for eternity when the Chastisement closes in." ).神よ,お慈悲をお与えください.マリアさま,どうぞお助けください.(神よ憐れみ給え.マリアよ助け給え.)(かみよ,おじひをおあたえください.まりあさま,どうぞおたすけください.〈かみよ あわれみ たまえ.まりあよ たすけ たまえ.〉)( "… to pray for the largest possible number of sinners to repent and save their souls for eternity when the Chastisement closes in. God, have mercy. Mary, help." )(訳注後記 6-1 )

     キリエ・エレイソン.

     神による恐ろしい懲罰が近づいている.
     (かみに よる おそろしい ちょうばつが ちかづいて いる)
     ( "A frightful punishment from God is closing in." )

     罪を犯した状態のままで留まるのではなく,
     神の恩寵の下に生きよう.
     (つみを おかした じょうたいの ままで
     とどまる のではなく,
     かみの おんちょうの もとに いきよう)
     ( "Let us live in his grace, and not in sin." )

     リチャード・ウィリアムソン司教




* * *



訳注 2-1

宗教上の息子(=霊的息子)について

・カトリック信仰を共有する司教・司祭と男子修道士が
師弟関係において結ぶ義理の父子関係.

⇒「不滅の霊魂において」=「カトリック信仰において」
・師匠〈司祭・司教など〉が,信仰上の生みの親・育ての親となり,
その弟子が信仰上の養子となる.


* * *

訳注 2-2

「天罰 "Chastisement"」について

懲罰(ちょうばつ)
=悪人を懲らしめて戒める.

折檻(せっかん)
=良くし治すために懲らしめること.
厳しく戒めること.
戒めのため,たたいたりして懲らしめること.

・「諸々の霊魂」と「カトリック信仰」は不滅
=地上での死後も永遠に生きる.

・善に属す霊魂は後の世で天国へ,
悪に属す霊魂は後の世で地獄へ入る.
(大罪を犯していない霊魂は,煉獄(れんごく)へ入り
霊魂を清める)

・地上の人生は,
神が各々(おのおの)の霊魂に
相応(ふさわ)しい試練を
与(あた)え,鍛(きた)え,
霊魂の善性・悪性を見極める
神の試験場のようなもの. 
各々の人生のあらゆる場面で,
善悪のいずれを選び取るかを
神はことごとくご覧になられ,各々に相応しく
正確かつ正当な報いを確かにお与えになる.

・唯一・真実・全能・全き善・憐れみ深い
神の御目に適えば, 天国に入るが,

・全ての創造主たる神の被造物にすぎない
にもかかわらず,
全能の創造主たる真の神に挑む
傲慢・嫉妬・我欲に満ちた
悪魔に属する霊魂は,
堕落して地獄に落とされ,
永劫の罰を受ける.

・完全無欠の全能の神の御前に
罪のない人は一人もいない.
が,
兄弟・隣人を憐れみ,
兄弟の罪,過ち(あやまち),
落ち度,負い目を
憐れんで,赦してやる
慈悲深い人(憐れみ深い人)は,
慈悲深い神から憐れみを受ける.

慈愛は多くの罪を覆(おお)う

・人間が神を無視してみても,
神は御旨のままに
世に存在する全ての事物を動かされる.
唯一の全能の神の正義・公平・御慈悲に満ちた,
偏り見られることのない御目から免れることは
人間には絶対に不可能である.


* * *

訳注 4-1

「聖燭節」(せいそくせつ)について

=公教会〈カトリック教会〉ミサ聖祭典礼歴
2月2日の「聖マリアの御潔め」の大祝日

IN PURIFICATIONE BEATÆ MARIÆ VIRGINIS
「童貞聖マリアの御潔(おんきよ)め」の大祝日(祭服の色・白)

DE BENEDICTIONE CANDELARUM
「蝋燭の祝別式と行列」(紫)


* * *

ローマ・ミサ典書(原典はラテン語)
(以下は,バルバロ神父による日本語訳版1955からの抜粋)

聖燭節

解説

〈聖福音〉にその内容が語られるこの祝日は,
エルザレムにおいては, すでに四世紀のころから
行われていた.

六世紀には,ローマでも行われるようになったが
そのころから,この祝日が,
特に聖マリアの祝日の色彩を強めてきた.

東方教会では,この祝日によって,
御民にはじめて逢うために,
主が神殿に行き給うたことを祝っていたのである.

故に,本日のミサの下には,
キリストと民との出逢いという思想が流れている.

この日には,ろうそくの祝別が行われる.
本日の行列は,ローマにおいて,
七世紀のころからのことである.


***

1.ろうそくの祝別式と行列

御潔めの日が,七旬節,六旬節,五旬節の 主日に当れば,
この祝日を他の日に行う.
そうすると,ろうそくの祝別は,その主日のミサの前に行う.

〈祈願〉

V(司式司祭)/. 主よ,聖なる父,全能永遠の神よ,
御身は万物を無よりつくり出し
蜜蜂のはたらきによって
ろうそくが出来るようにと 思召し給うた.

御身が,義人シメオンののぞみを満し給うたこの日,
われらは,いと聖なる御名にこい願い,
敬虔(けいけん)に祝い奉る終世童貞女なる
聖マリアのとりつぎと,諸聖人の祈りとにより,
へり下ってこい願い奉る.

陸上でも海上でも,身体と霊魂との健康のために
人間の用いるこのろうそくを,
✠祝し,✠聖別し給わんことを
御光栄のために,このろうそくを手にして
主を讃美するをのぞむ御民の叫びを,
主の神殿なる天より,みいずの王座より,
ききいれ給わんことを.主に向かって叫ぶ,
御子のとうとき御血をもってあがない給うた人々に,
御慈悲を示し給え.

御身とともに神として,
聖霊との一致において,
生き且つ治め給う主よ,
R(助祭・侍者)/. アメン.

〈祈願〉
全能永遠の神よ,御身は,今日,
御独子(おんひとりご)を, 聖なる神殿で,
義人シメオンのうでに抱かせるようにと思召した.
われらは,本日,へり下って,御慈悲をこい奉る.
主のしもべなるわれらが,御名の光栄のために,
手にとってはこぼうとするこのろうそくを,
✠祝し,✠聖別し,天の祝福の火をもって,
火を点(とも)し給わんことを.
ふさわしい心をもち,主のいと甘美な愛の火にもえて,
最高の主なる御身にこのろうそくをささげるわれらを,
御光栄の聖なる神殿に奉献し給わんことを.

その同じわれらの主イエズス・キリスト,
神として,聖霊との一致において,
御身と共に世々に生き且つ治め給う聖子(おんこ)によりて,
R/. アメン.

〈祈願〉
主イエズス・キリスト
この世に来(きた)る
すべての人を照らすまことの光に在(ましま)す主よ
ねがわくは,✠祝福をこのろうそくにそそぎ,
聖寵の光によって,これを✠聖別し給え.
このあかりが,見える火のかがやきによって
夜の闇をはらうごとく,
慈悲なる神よ,見えざる火,
すなわち聖霊のかがやきによって,
われらの心を照し,悪の闇をはらい給え.
そして,われらの心の目をひらき,
御身によみせられる事と,
われらの救いに役立つ事とをわきまえさせ,
いつか,この世の 危険な闇を去って,
消える事なき光明に達せしめ給わんことを.
世の救主,イエズス・キリスト
御身は神であり,完全な三位一体において
世々に生きかつ治め給う
R/. アメン.

〈交誦〉(ルカ聖福音2:32)
*異邦人を照らす光,御民イスラエルの光栄.*
(シメオンの讃歌の一句切れごとに, この交誦をくりかえす)

〈讃歌〉(ルカ聖福音2:29-31)
御言葉のままに,主よ
今こそ御身のしもべを 安らかに逝(ゆ)かせ給え
異邦人をてらす光,御民イスラエルの光栄
私の目は,もはや主の救いを見たゆえに
*交誦・異邦人を…*
これは,万民の前にそなえ給うた御者である
*交誦・異邦人を…*
願わくは,聖父と聖子と聖霊とに光栄あれ,
*交誦・異邦人を…*
はじめとおなじく,今もいつも,世々に,アメン.
*交誦・異邦人を…*

〈交誦〉(詩篇43:26)
主よ,起って,われらを助け給え.
御名のために,われらを救い給え.
(詩篇43:2)神よ,われらは,この耳で聞いた,
父らが,これをわれらに語った.


〈祈願〉 主よ,願わくは,御民の願いをききいれ,
聖寵の光によって,年ごとに外部的に行うこの式を,
内部的にもあずからせ給え.
われらの主キリストによりて,
R/. アメン.

(行列)
V/. 平安に進もう.
R/. キリストの御名によって,アメン.
(行列の間,火を点じたろうそくをもって,次の交誦をうたう)

〔第一〕交誦
シオンよ,あなたの祝いの床をかざれ,
王たるキリストをむかえ奉れ,
天の門なるマリアを,愛をもってうけよ.
彼女は,新しい光の,光栄の王を
うでにいだき給う
あかつきの前に生れ給うた御子を
童貞女は,立ってささげ給う
シメオンはこれをうでにいだき,人々に,
かれが生命と死の主,世の救主であると告げた.

〔第二〕交誦(ルカ聖福音2:26, 27, 28-29)

シメオンは,聖霊によって,主のキリストを見るまで
死なないと示されていた
両親がその子をつれて神殿に来ると
シメオンは幼子を抱き,神を讃美していった
「御言葉のままに,主よ,今こそ御身の下僕(しもべ)を
安らかに逝(ゆ)かせ給え」と
V/. 両親がその子イエズスをつれ
律法のならわし通り行おうとして来たとき
シメオンは幼児を抱いた
(行列は聖堂に入る)

〈答誦〉
V/. かれらは,幼児のために,
山鳩一つがいか,はとのひな二羽かを,
主にささげた.
R/. 神の律法に記されている通り
V/. モイゼの律法にしたがって
マリアのきよめの日数がみちた時
両親は,主にささげるために
幼児を,エルザレムにつれていった
R/. 神の律法に記されている通り.
V/. 願わくは,
聖父と聖子と聖霊(ちちと こと せいれい)
とに光栄(さかえ)あれ.
R/. 神の律法に記されている通り.
(祭壇にかえり,司式司祭は紫の祭服から白い祭服に着替える)

大祝日のミサ聖祭「聖マリアの御潔め」

イエズスとシメオンとの幸せな出逢いに感謝しよう
〈入祭文,昇階誦〉なぜなら,遂に,新約の天使なる主が,
神殿に入り給い〈書簡〉,マリアとヨゼフとによる
象徴的な供者によって〈聖福音〉,
御民のきよめと成聖とを
もたらし給うたからである.〈書簡〉
この奥義,特に
イエズスと密にむすびついているマリアのとりつぎ
〈聖体拝領後の祈〉,
死のときにわれらを天にみちびき給うように.〈聖体拝領誦〉
……

* * *

(注)
*ミサ聖祭全体をウェブサイト
(毎日の聖人と祈り)に追って掲載いたします.

* * *

訳注 5-1

『(地上の)諸国家に下される最後の審判』について

後述

* * *

訳注 5-2

「あらゆるカインたちやユダたち」の意味:

「カイン」
=「真の神の正義・良識に従って
真面目に生きる善良な人を
妬み(ねたみ,嫉妬心)の為に
殺して社会的に亡き者にする
殺人者を指す.

「ユダ」
=神や恩人(=隣人)を
我欲の為に
金銭と引き換えに
悪人に引き渡す
裏切り者を指す.


* * *

訳注 5-1, 2

聖書からの引用:

1. 「地上の諸国家に下される最後の審判」
…新約聖書・ヨハネの黙示録

2. 「カインとアベル」
=最初の兄弟(最初の人アダムとその妻エバの長男と次男)
…旧約聖書・創世の書:第2-4章

からの引用を掲載予定.

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(注:本投稿記事〈第376回エレイソン・コメンツ〉は2014年10月7日22:30に公開されました.)