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2017年2月25日土曜日

502 移民宗教 2/25

エレイソン・コメンツ 第502回 (2017年2月25日)

白人男性たちは神を見捨てるのでしょうか? 
黒人,イスラム教徒,女性,ユダヤ人たちが
 神の血縁として仕えればいいでしょう! 
White European males abandon God ? 
Blacks, Muslims, females, Jews serve as His rod !

私は先週のエレイソン・コメンツで、進行中の非ヨーロッパ人移民のヨーロッパへの大量移動の陰にグローバル勢力( "a Global Power" )の存在があり,そこで宗教が「決定的な」意味を持つと述べました.そうだとすると,二つの疑問が生じます.その勢力とは一体誰でどのようなものなのか?そして,宗教がどのようにしてそうした政治的問題に入り込みうるのか?
So there is a Gobal Power behind the on-going flood of non-European immigrants into Europe, and religion is “decisive” in that flood – so said last week's “Eleison Comments”. Then two questions arise – who or what is that power ? And how can religion enter into such a political question ? 

グローバル勢力の正体について,ハンガリー人経済学者(訳注:ラズロ・ボガー博士)はその点を明らかにせずに存在は確かだとしています.たが,その正体はインターネット上で容易にアクセスできます(抹消されていなければですが…).そこには,2010年に撮影された興味深いながらも恐ろしい内容のインタビューがわずか数分に要約されています.この中で,ユダヤ人の一女性がヨーロッパの多文化的変貌を主導しているのはユダヤ人だと断言しています.この女性バーバラ・スペクター( "Barbara Spectre" )は1942年米国で生まれ,同国で哲学を修め,1967年からイスラエルで教育専門家として活動した後,1999年にストックホルム・シナゴーグのラビだった夫に合流するためスウェーデンに移住しました.ビデオを見れば分かりますが,進行中のヨーロッパの変貌の陰で糸を引いているのが誰なのかを彼女が強要されて明かしているわけでないことは明白のようです.むしろ,彼女はその変貌とそのためにユダヤ人がヨーロッパで行っていることを良いことだと心から信じています.なぜなら,彼女は移民の侵攻がヨーロッパの生き残りを可能にする唯一の方法だと主張しているからです.以下に彼女自身の言葉を紹介します.
As to the identity of that Global Power, of whose existence the Hungarian economist was so sure without his ever being willing to identify it, there is easily accessible on the Internet (unless it has been smothered) a fascinating and frightening clip from an interview filmed in 2010, only a few minutes long, in which a Jewess claims that it is the Jews who are leading the multi-cultural transformation of Europe. Barbara Spectre was born in the USA in 1942, graduated in philosophical studies in the USA, was active as a professional educator from 1967 in Israel, and in1999 emigrated to Sweden to join her husband who was Rabbi there of the Stockholm Synagogue. If one watches the clip, it seems evident that nobody is forcing her to reveal who is behind the transformation of Europe now taking place. Rather she sincerely believes in that transformation and in what the Jews are doing to Europe, because she claims that the immigrant invasion will alone enable Europe to survive. Here are her own words :–

「現時点でヨーロッパはどうすれば多文化的に変われるかを学んでいないため,反ユダヤ主義がそこで復活しているように思います.私は私たちユダヤ人がどうしても起きなければならないヨーロッパの変貌の苦しみの一部になれるだろうと考えています.ヨーロッパは前世紀までのように一枚岩の社会にとどまることはできないでしょう.ユダヤ人はその変貌の中心に立つでしょう.それはヨーロッパが成し遂げるべき大きな変貌です.ヨーロッパ諸国はいまや多文化的モードに入っており,ユダヤ人はそこで指導的役割を果たすため快く思われることはないでしょう.だが,その指導的役割と変貌がなければ,ヨーロッパは生き残れないでしょう.」https://youtu.be/8ERmOpZrKtw をご覧ください).
“I think there is a resurgence of antisemitism because at this point in time Europe has not yet learned how to be multicultural. And I think we are going to be part of the throes of that transformation, which must take place. Europe is not going to be the monolithic societies they once were in the last century. Jews are going to be at the centre of that. It’s a huge transformation for Europe to make. They are now going into a multicultural mode and Jews will be resented because of our leading role. But without that leading role and without that transformation, Europe will not survive.” (See https://youtu.be/8ERmOpZrKtw )

そこにはグローバル勢力にいついての疑問に対する納得のゆく答えがあります.30年以上イスラエルの大学で活躍,熱心なユダヤ主義者であり,ラビの妻であるバーバラ・スペクター.彼女はユダヤ人がヨーロッパのために計画してきたことを,移民侵攻が洪水のようになる何年も前に容易に知ることができたでしょう.そして,ハンガリー人経済学者の言う移民の洪水を起こすための五つの要素をユダヤ人がすべてマスターしていることを見れば,グローバル勢力の正体すなわちユダヤ人の力だという理解は極めてもっともらしく思えます.だが,ユダヤ人はなぜ「一枚岩」のヨーロッパを「多文化的」ヨーロッパに変えようとするのでしょうか?その答えは単純な政治学の領域をはるかに超越したところにあるひとつの原動力( "a driving force" )です.
Here is a convincing answer to the question of the identity of the Global Power. Active at university level for over 30 years in Israel, ardent Zionist and wife of a Rabbi, Barbara Spectre could easily know what Jews were planning for Europe, years before the immigrant invasion of Europe became today's flood. And Jewish mastery of all five elements named by the Hungarian economist as being necessary to set up a flood of immigrants makes the identification of his "Global Power" with Jewish power entirely plausible. But why would Jews want to turn "monolithic" Europe into "multi-culti" Europe ? The answer is a driving force that goes far behind and above mere politics.

パリサイ人とユダヤ教書士たち( "the Pharisees and Scribes" )は彼らの領土内の神の民たちをカトリック信仰に改心させたとの理由で私たちの主イエズス・キリストを十字架にかけました.それ以来,彼らは2千年近くにわたりキリストの教会を迫害してきました(モーリス・ピネの「教会に対する陰謀」をお読みください).ユダヤ人指導者たちはいまだに自分たちが世界を統治する比類ない天賦の才と権利を有していると信じています.ところで,旧約聖書は神から発したものなのに,それに取って代わった新約聖書に直に注意を向けます.そのため,パリサイ人の後継者たちは旧約聖書を捻じ曲げて,明らかに反キリスト教的なタルムード(訳注:ユダヤ教の律法,道徳,習慣などをまとめたもの)を作らざるをえませんでした.それ故,タルムード信仰は偽の宗教です.しかし,それはキリスト教の抹殺(まっさつ)を目的としたパリサイ人たちの古代からの運動に宗教まがいの支えと力を与えてきました.
Ever since the Pharisees and Scribes crucified Our Lord Jesus Christ because he was turning God's people from theirs by race into His by Catholic faith, they have persecuted His Church for nearly two millennia (read Maurice Pinay's The Plot against the Church ). Still today Jewish leaders believe in their unique God-given gifts and rights to govern the world. Now the Old Testament did come from God, but it points straight to the New Testament which replaced it, and so the successors of the Pharisees had to twist the Old Testament into the Talmud, which is viciously anti-Christian. Therefore Talmudism is a false religion, but it has given pseudo-religious backing and power to the age-old Pharisaic drive to kill off Christianity.

キリストの教会は中東で生まれ育まれ,地中海全域に急速に広まりました.だが,中東と北アフリカがイスラム教の手に堕ちると,キリスト信仰は主に白人種ヨーロッパ人たちによって支えられ,世界中に広められ,そして神の導きにより多様なヨーロッパ諸国に分割されました.かくして,インド滞在中の聖フランシスコ・ザビエルは聖イグナシオに対し,ヨーロッパ人司祭を宣教師として手元に派遣するよう懇願しました.パリサイ人後継者たちのヨーロッパ白人諸国に対する宗教まがいの憎悪感,白人種の血を薄めヨーロッパの「一枚岩の」諸国を解体しようとするユダヤ人の運動はこうした背景の中で生まれたのです.そして,これら諸国が神とその唯一の真の教会に背を向けなくても,神の正義はその運動が成功するリスクをお許しになります.ただし,神の御慈悲がそれを止めない限りのことですが…
Now Christ's Church was born and bred in the Middle East, and spread rapidly all around the Mediterranian Sea, but when the Middle East and North Africa fell to Islam, then the Faith was upheld and spread world-wide mainly by Europeans, of the white race, and divided by Providence into the variety of European nations. Thus St Francis Xavier in India begged St Ignatius to send to him from Europe European priests to act as missionaries. Hence the quasi-religious hatred of the Pharisees' successors for the white nations of Europe, and hence the Jews' "multi-culti" drive to dilute that white race and dissolve the "monolithic" nations of Europe. And unless these nations turn back to God and His one true Church, His Justice risks allowing that drive to succeed, unless His Mercy interrupts it...
                                                                             Kyrie eleison.

キリエ・エレイソン.

リチャード・ウィリアムソン司教



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本投稿記事・第502回エレイソン・コメンツ「移民宗教」(2017年2月25日付)/ELEISON COMMENTS DII (February 25, 2017) : "MIGRATION RELIGION" は2017年3月06日19時00に掲載されました.
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2011年6月13日月曜日

多神教文学を読む

エレイソン・コメンツ 第203回 (2011年6月4日)

少し前に「エレイソン・コメンツ」(第188回)は宇宙の道徳の枠組みを理解するため多神教のギリシア人が書いたものを読むよう勧めました.これに驚(おどろ)いて眉(まゆ)をつり上げたカトリック信徒がいたかもしれません.なぜカトリック教作家の作品ではいけないのですか? と.だが,ギリシアの悲劇作家たちもカトリック教の博士たちと同じように人生,苦難,死という偉大な現実に直面し自問(じもん)したのです:-- なぜ私たちはこの地球上に生まれ,ただ苦しみ死んでいくのか,なぜ死によって愛する(ことを学んだ)すべてのものから切り離されてしまうのかと.この疑問は根本的で,苦悩に満ちたものとなり得ます.

これに対するカトリック教の答えは明快で完全です.すなわち,限りなく善良な神がおられ,その摂理( “Providence” )(マテオ10・29-31)(訳注後記)が与える苦難を私たちが正しく用いるなら,神は私たち一人ひとりに永遠の行く末を神のない地獄でなく神と共に天国で過ごす選択をするのに十分な生命,自由意志,時間を与えて下さるということです.古代ギリシア人の答えは不完全ですが,的外れなものではありません.彼らは御父なる神( “God the Father” )の代わりにゼウスという主神( “Father-God, Zeus” )を,神の摂理の代わりに運命の女神( “Fate” )(モイラ)を信じます.

さて,カトリック教徒にとって神と神の摂理は不可分であるのに対し,古代ギリシア人はゼウスを運命の女神と切り離すため,時には両者が相いれないことがあります.これはギリシア人が自分たちの神々についてあまりにも人間的な観念を抱くことから生じます.にもかかわらず,彼らは主神ゼウスが多かれ少なかれ宇宙を慈悲深く導くものであり,運命の女神は不可変のものであると考えます.これは真の神の内なる摂理(“Providence within the true God)(神学大全〈スンマ・テオロジエ・Summa Theologiae 〉第1部,第23問題・第8項;第116問題・第3項)(訳注後記)と同じ考え方であり,彼らの考え方は必ずしも間違っていません.むしろ,いかなる神への畏敬の念も全く持たず,風紀のかけらさえも否定しようとする多くの現代作家たちに比べれば,ギリシア人たちの方がはるかに自分たちの神々とそれらに守られた風紀を重んじています.

だが古代ギリシア人作家たちはカトリック教作家たちさえしのぐ強みをひとつ持っています.彼らは諸々の偉大なる真理を述べるとき,それを - あえて言うならいわゆる - カテキズム(問答体の書物)からでなく,赤裸々な人生から引き出します.同じことは,教会が教える諸々の真理について非カトリック教が与えるいかなる証言にも当てはまります.今日のタルムード(訳注後記)を信じるユダヤ人が,まさにイエズス・キリストを受け入れないが故に,初めから終わりまで私たちの主(イエズス・キリスト)について語る旧約聖書のヘブライ語版を礼拝堂で用心深く守ることでキリストに特別の証言を与えるように,古代ギリシア人は世界の道徳的秩序を行動で示すに当たって,カテキズムに頼らず,神とその摂理に特別の証言を与えます.この方法で,ギリシア人は大自然の真理がそれを信じる者にとって身近なものになるだけでなく,正しく理解さえすれば,それが万人の生活構造の中に根付くものであることを立証しています.

もうひとつ古代ギリシア人の持つ強みは,彼らがキリスト以前に生まれているだけに,中世以降のキリスト教世界に出現した敬虔な作家たちさえも多かれ少なかれ傷つける背教のかけらさえ持ち合わせていないということです.彼ら古代人たちは,今では取り戻しようのない純真さと新鮮さをもって大自然の真理を語っています.現代では水があまりにも濁りきっています.

実を言えば,古代ギリシア作家たちが書いた原稿の存続を確かなものにしたのは中世カトリック教会のいくつかの男子修道院でした.現代では,それらをリベラル(自由主義者)と称する新野蛮人たち( “the new barbarians” )から救うため真のカトリック教会に期待をかけましょう! 今日,リベラル派のいう「学問」がはびこるところではどこでも,古代ギリシア人たちの残した古典はすべてゴミ屑(くず)にされてしまいます.

キリエ・エレイソン.

英国ロンドンにて.
リチャード・ウィリアムソン司教


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第2パラグラフの訳注:

新約聖書・マテオによる聖福音書:第10章29-31節

『二羽のすずめは一*アサリオンで売っているではないか.しかもその一羽さえ,天の父のゆるしがなければ地に落ちぬ.あなたたちは頭の髪の毛までもすべて数えられている.恐れることはない.あなたたちは多くのすずめよりも値打がある.』
(キリストのみことば)

(注釈)

*ローマの最低貨幣の一つ.

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第3パラグラフの訳注:

原文 “(Summa Ia, 23, 8; 116,3)”

神学大全」 “Summa Theologiae” について.
(著者…聖トマス・アクィナス〈アクィノ(南イタリア)の聖トマス〉( Sanctus Thomas Aquinas 〈ラ〉, San Tommaso d'Aquino 〈伊〉).カトリック教会・ドミニコ修道会会員,教会博士.)

第1部

・第23問題…「予定」について “De prædestinatione” (英語 “Predestination” )
第8項…「予定」(神の摂理による)とそれに対する聖徒たちの祈りによる助力の効果についての問答.

・第116問題…「運命(宿命)」について “De fato” (英語 “Fate” )
第3項…「運命(宿命)は変えられないものか」についての問答.

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第4パラグラフの訳注:

「タルムード」について

・ヘブライ語で教訓,教義の意.前2世紀から5世紀までのユダヤ教ラビたちがおもにモーセの律法を中心に行なった口伝,解説を集成したもので,ユダヤ教においては旧約聖書に続く聖典とされる.
・多くの編集が行なわれたが,現在では4世紀末の『パレスチナ・タルムード』と5世紀末の『バビロニア・タルムード』が残っている.
・ラビの口伝を収録する「ミシュナ」(反復(はんぷく)の意)およびそれへの注解,解説を集めた「ゲマラ」(「補遺(ほい)」の意)の2部より構成され,前者はヘブライ語,後者は当時の口語であるアラム語で書かれている.「ミシュナ」の部分は両タルムードとも同一で,「ゲマラ」の部分だけ異なっている.
・ユダヤ教における法律,社会的慣習,医学,天文学から詩,説話にいたるまで社会百般に及ぶ口伝,解説を収め,歴史的にもユダヤ精神,ユダヤ文化の精華(せいか)であり,その生活の規範となり創造力の根源となっている.
(ブリタニカ国際大百科事典より)

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